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バックナンバー 螢光板
580号/2008. 1月号

 この原稿、年の暮れに忠臣蔵の話でも、と思っていたが、年初の新聞となったようだ。
 テレビでは14日のためか12月によくやっているが、芝居は客の枯れる夏にもやっているし、史実としては2年に及ぼうとするながい事件で、まあ、1月号でもいいか。いずれ、陰暦だったわけだし1月下旬ということでしょう。ご勘弁願いたい★

 さて、わたくし、この話、どうも納得いかない。テーマは、この話が好まれ続けてきたことによって、日本人たちが被った(であろう、と私が深く憂慮するところの)悪疫教(「あくえいきょう」とキイを打ったつもりがこうなった。おもしろいのでこのままにしておきたい)についてである★

 まず、判官は、自分の立場をどう心得えていたのか。マトモな大名であれば、あの場合、家臣や家を考えて、たとえこの身が滅んでも、「ぼく、キレちゃったもんね」とばかりに刀を抜くということはあり得ない。この無自覚無分別無責任のやからに、なにゆえ皆さん同情しなさいますか★

 つづいて残りし由良之助。「喧嘩両成敗」の期待を裏切られ、裁きに不服があるなら、まさか千代田城に討ち入るわけにもいくまいが、侍などというのはテロリスト集団なのだから、裁いた幕臣幕閣の首、二つ三つもとるのがスジだったろう★

 結局、 無頼の喧嘩とかわるところがなく、権力=体制には反抗しない、ということではないか。犬猫論争には違いないが、こういう精神が弱過ぎる。世代を超えた疫病があるようだ。

(註) 筆者は愛知県とは無関係。



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