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バックナンバー 螢光板
584号/2008. 6月号

 保険改変、 病院機能評価、 医療訴訟、 医師確保と病院開設者の頭痛の種は増える一方だ。

 ▼思えば医者は経営学など学ばぬまま診療や研究に慌しく過ごすうち、否応なしに病院運営の責を負うことになる

 ▼経営絡みの会議や書類書きは実に苦痛で当直で徹夜するほうがましな位だが、病院を経営コンサルタントに持っていかれるのも癪である

 ▼どうして医師はおしなべて運営管理が性に合わないのか、実業家の友人曰く「当たり前だ、そもそもそういうことが嫌だから医学部に入ったんじゃないか」

 ▼理系で効率よく稼ぎたい人なら、医学部を蹴って理工学部で金融工学を専攻し、商社に入って会社もちで留学しMBAをとり、数社を渡り歩き実績を上げ、 ヘッドハントで大企業のCEOになれば退職金数十億円で引退するのも夢ではない

 ▼夜中でも病院にかけつけ、家族に愛想をつかされても休みもとれず、給与明細も気に留めない多くの医師は、損得度外視で何よりも患者を最優先する志があればこそこの道にいる

 ▼ただ、一致団結し既得権益を守るのも報道機関を操るのも下手で、道路に税金をもっていかれ診療報酬減額を許し、それでも医者を増やせといえないとなると人の善いのを通り越して、いくら何でもつけこまれ過ぎではないか

 ▼さりとて診療に忙殺される医師はロビー活動をする暇もない上、何かにつけて仲間割れしがちである

 ▼せめて日本の医師が他の先進国より遥かに悪条件でよくやっていること位は吹聴してもばちはあたるまい。「私は可哀想なくらい苦労している」といった首相のように。



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