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バックナンバー 螢光板
590号/2009. 1月号

 マスコミも昨年あたりから医師不足を喧伝し、医師の増員が国民的合意であるかのような雰囲気になってきた。これを受けて、今年から母校の募集定員も10名増員されることになるという。果たしてこれで「医師不足」という事態が解消されることになるのだろうか。

 ▲少なくとも、この策が短期的に有効でないことは明白である。なぜなら大学入学者数を増やしても一人前の医師になるまでに10年以上かかり、その間増員効果は認められないからである。これまでに医学部の定員が増やされたり減らされたり、その場しのぎに終始した感があると思うのは筆者だけだろうか。これには国が確実な需給予測を持っていたのか、また今後の予測を持っているのかとさえ疑いたくなる。

 ▲ところで、医師が不足しているのは現在である。もっとも本当に医師総体の数が不足しているのかについては、様々な議論があり定かではない。間違いなく言えることは、特定の科を担当する医師が不足しているという点である。

 ▲このことは本学内でも見られ、入局者不足から通常の診療にも支障の出る科があるやに聞く。おそらく全国の医科大学において同様の現象が起きていると考えて間違いなく、この問題は一医科大学によって解決できるものでもない。国が政策的に手を打たなければ解決できない。しかし、我々は国が何かをするまで手を拱いて見ていることになるのだろうか。日本大学医学部や如何に。総合的な研修制度の充実、専修医を含めて各診療科の定員を定めて医師の数を誘導する、などは直ちに実行できるような気がするのだが。



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