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バックナンバー 螢光板
593号/2009. 5月号

 日本には、四季がある。景色や食材にも季節感があるものだ・・と思っていた。最近買い物に行って、果物売り場に苺・桃・葡萄・みかん・西瓜が一緒に並んでいるのを見て、愕然とした。子供たちに「俳句の季語」を教えながら、これではわからんだろうな・・と思った。別の機会に、小学校の問題で「水に入れた時に浮くのはどれか」という設問があった。選択肢は、「大根、人参、りんご・・」のようになっていた。「木に生るものは浮くんだよ」と助け舟を出したつもりが、ちっともヒントにならなかった。「あ~、見たことないんだね」と絶句してしまった。こんなに自然と離れた生活をしていて、子育てによいわけがないな・・と痛感した。ちょうどテレビを見ていたら、NHKで、過疎の村に住む都会から転居した若い夫婦と幼い子ども4人の一家を特集していた。外で遊ぶ4人は野山を駆け回り、川の上に垂れてきている木の枝によじ登る。「危ないよ」というテレビ局のカメラマンに、「大丈夫だよ」と屈託がない。末っ子は、やっと2歳くらいだろうか?枯葉の散る、足場の悪い山の中腹を器用に走りまわって、松ぼっくりを一生懸命拾い集めて、おもちゃにしていた。一家は、父親が1年かけて造ったというログハウス風の家に住んでいた。2階への昇り降りには梯子を使うしかないのだが、まだよくしゃべれない末っ子も上手にこれを上がる。よく怪我をしないものだ。一流といわれる学校に進学するために必要な環境と、健康的で運動能力を養うのに良い生活環境とが同居するような所は、なかなか見つからない。



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