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バックナンバー 螢光板
597号/2009. 10月号

 最近の脳の研究で精神感情の仕組みが解りだした。

 ▼脳波の研究から、前頭葉の部位活動と感情の状態には密接な関係があり、左側の前頭葉の活動が優位な人は、元気、熱意、喜びなどのプラス感情を感じやすく、右側の優位な人は、心配、恐れ、悲しみなどのマイナス感情を抱きやすいということ。

 ▼左右の優位性は、子供から成人までは変化し、大人になるとその可塑性は失われる。この刺激は、大脳辺縁系と繋がっている。

 ▼さてEQ(Emotional Quality:情緒指数)は、IQ(Intelligent Quality:知能指数)と同等、それ以上の影響力を持ち、人生を聡明に生きるには重要であると言われる。考える知性と感じる知性のバランスを取る上で、感情を賢く操縦することが肝要という。

 ▼いわゆる五感(特殊感覚)で、入った感覚信号は怒り恐怖などの情動を司る大脳辺縁系の扁桃核に到達する。ここで、過去の嫌悪、憎悪、など自分の負の記憶と照会した後、即座に思考を司る大脳新皮質に送られる。扁桃核は大脳新皮質が情報を吟味認識するより早く反応するため、情動が理性を凌駕する現象が起こる。

 ▼EQは、その情動的、衝動的感情を大脳皮質を使って操縦する訓練ともいえる。EQは、現在5つの領域に分類されている。(1)自分自身の情動を知る。(2)感情を制御する。(3)自分を動機付ける。(4)他人の感情を認識する。(5)人間関係をうまく処理する。

 ▼21世紀は脳の時代と言われる。感情論、精神論、本態性と片づけていた心の問題も、生理学、器質的な概念となり人間を理解する必修の知識となりつつある。



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