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バックナンバー 螢光板
599号/2009. 12月号

 もう今年もあと何日と残る日々を数えるようになっている。今年最大のトピックスはおそらく選挙で新政権が誕生したことであろう。マスコミの扱いを見ると「勝てば官軍」とは今でも生きている言葉だとつくづく思う。いままで与党だった政党への取材記事はおざなりで、政権政党に関することは微に入り、細に入り書き立てている。マスコミは政治家の言葉の軽さを問題にしているが、自身の変わり身の早さを見ると言葉の質量など自分たちの基準でどうにでもなると考えているように思えてならない。また野党となった政党は審議拒否・採決欠席戦術と名前を入れ替えただけでまったく同じ言動・行動をとるのだと改めて理解した。あの世界における批判とは自身の行動を律する言葉ではなく、ある種のゲーム言葉・台詞なのであろう。いままで官僚の事業説明を鵜呑みに予算が作成されていた事情が、「仕分け」が合言葉となり、公開裁判のような具合でつぎつぎ明らかにされていく。TVで見ている限り、あたかも仕分ける側にたっているような小気味良い感覚が残る。この「快感」は要注意である。誰でも正しい快感には乗りやすいが、正しいとする理性は努力しないと得られないからだ。判断するには時間がかかり、時間がかかることは嫌われる傾向にある。裁判でも時短がもう一つの合言葉だ。これからの医師には社会の趨勢には超リアリストとして向き合い、目前の患者に対してはプロフェッショナルとしてできる限り温かい医療の手を尽くすという分身の術が求められている。来年が良い年でありますように。



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