Home > 同窓新聞 > バックナンバー > 螢光板(611号/2011. 3月号)

バックナンバー 螢光板
611号/2011. 3月号

 今年も春一番や黄砂飛来が伝えられ、日毎に春の訪れを感じている。例年この時期、医療現場では一息つくが、矢張り09年来の新型インフルエンザの動向が話題に上った。感染症情報では、今冬は49週まではA香港型が、ついで新型インフルエンザが主流となり、これまで罹患していない年齢層に急速な拡大をみせたが、2月下旬になり漸く減少に転じた、と。

 毎年、季節性インフルエンザだけでも死亡者は数千人〜2万人を数えるなど、まだ恐ろしい疾患であることに変わりはない。新型と季節性の流行の違いは、新型では健康で働き盛りの、免疫を持たない年齢層を次々に襲う。この新型のウィルスの特徴は気管支と肺胞の両者に高い親和性をもち、難治性のウィルス性肺炎へと進展し易いという。一方、季節性は心疾患、糖尿病などの基礎疾患をもつ高齢者層を襲い、細菌性肺炎などを惹起することが多い。

 68年の香港かぜの際は第1波での死者は少なかったが、その翌年の第2波では多くの死者が出たことは記憶に新しいが、新型への対応は、防疫体制の強化と、入ってきたら封じ込めるという作戦が功を奏してか、全世界で最も死亡率を低く抑えたが、ウィルスが消えたわけではない。

 インフルエンザウィルスは、常に変化し続けて同じ型が流行することはまずないようだ。筆者も2月上旬、インフルエンザA(PCR法は未施行)を経験した。毎年、ワクチン接種をうけ、それなりに対処してきたつもりであるが逃れられなかった。日頃から知識を蓄え、感染症情報への関心を持つことが、より大切だと考える。



▲ページの上へ