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バックナンバー 螢光板
619号/2011. 12月号

 2011年が幕を閉じようとしている。 2011年は、私達に決して忘れることのできない「辛い記憶」を刻んだ年になった。

 11月中旬、注目のピアニストが、22年振りに日本でショパンのピアノ協奏曲を弾くという、クラシックファン垂涎の的になっていたコンサートを聴きに行った。

 予定のプログラムが終了し、アンコールに入った時、4人のトロンボーン奏者が客席に向かってメッセージを発した。

 「3月11日の大震災のあと、フェルヘルストは、日本の皆様が受けた大きな痛手に思いをいたし、また、このような困難を冷静に受け止め、尊厳を以て立ち向かう東北の皆様に、心からの尊敬をこめて、「日本に捧ぐ歌 A Song For Japan」を作曲しました。この曲は今、世界中のトロンボーン奏者によって、世界各地で演奏されています。」

 その曲は、4台のトロンボーンが温かく優しく響き合い、聴衆の心にも深く響く美しい調べだった。思わず涙がこぼれた。

 トロンボーンの音を聴きながら、「心を寄せる」ということを考えた。日々、具体的に何かが出来るわけではないけれど、私達は、被災された方々に心を寄せ続けよう。あの大震災を「過去」にしてしまわないように。

 あの日、日本は未曾有の大災害を経験した。けれど、あの日から私達は、「本当に大切なものは眼に見えない(サン・テグジュペリ)」 ということを実感している。

 2011年は、日本人が美徳を思い出し、品性をとり戻し、再び世界中の尊敬を集めるようになった契機であったと、皆で振り返る日を迎えられるように、「がんばろう、日本!」



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