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バックナンバー 螢光板
628号/2012.11月号

 最近、医師会の「女性医師の会」で東北に旅行した。最年長は80歳代後半、最年少は50歳代後半で、全て現役で診療している女性医師だ。現役だから、身なりや化粧も年齢を感じさせない若さがある。日常の診療で体を動かすほか、ゴルフやウォーキングなどを心がけて運動をしているので、皆歩くのが速い。列車の乗換も十分把握できていて、集合時間や集合場所を間違えるなどということもない。うかうかすると、若い方が置いて行かれそうな状況だった。

「夕食時に簡単な勉強会をしよう」ということになっていたので、担当の先生が資料を揃えて来ていた。その内容は最近の知見で、いくつになっても勉強をしている・・ということに感激した。

宴会も半ばになると、昔話が出る。これも面白い。終戦間もない昭和20年代は、夜になると電気が消えてしまって勉強に困ったが、そのような時は街灯の下に立って勉強したという。別の先生は、「省線(今のJR山の手線)に乗って勉強したわ。2周すると2時間だから、試験勉強にはちょうどよいのよ」と言う。戦後の混乱の時期に、街灯の下に女性が一人で立っていて、よく犯罪に遭わなかったものだと思うが、当の本人は「全然平気よ」とのこと。

当時貴重品だったコンサイスの英和辞典を盗まれて困った・・という話もあった。辞書を盗んだ人は英語を勉強することが目的ではなく、本の紙が上質で紙巻きたばこに適していたため、辞書のページを1枚ずつ破いては、ヤミで買ったタバコの葉を巻いて吸ったということらしい。

そんな話に華がさいて、命の洗濯をした。



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