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バックナンバー 螢光板
630号/2013.1月号

日本昔話という漫画のテレビ番組があった。1975年1月から1994年9月まで毎日曜日の夕刻の放送、2話で30分弱、語りは市原悦子と常田富士男で、何ともいえず温かみがあった。最近、全番組を収録したCDが発売されたが、なかなかの人気らしい。

昔話は日本に限らず、世界中にある。その意図は、躾や社会規範を教えることだと何かの本に書いてあった。なるほど、文字が読めない子どもでも絵本や紙芝居ならわかりやすい。小さいころ、祖父が「舌きり雀」の絵本を読みながら、「ウソをつくと、この雀のように舌を抜かれるんだよ」と私に説いていたのが思い出された。それがあまり怖くて、別にウソをついたわけではないが、夜中に目が覚めたときに布団の中で震えていた覚えがある。

子どものころ読んだ絵本の昔話は、みなハッピーエンドだった。童話や昔話は、みなそういうものだと思っていたら、「そうではない」とおとなになってから教えられた。グリム童話の原本では、結末が残酷なものがあるという。また、南国のものよりも、北国のものの方が厳しい内容や結末だとも聞いた。昔話や童話は、その地域の気候、民族性、宗教なども大きく反映されているようだ。

最近、子どもや若い世代に人気があるテレビゲームを見る機会があった。かわいいキャラクターが、「○○を殺した」とか「やっつけた」などと言いつつ前へ進んでいる。男性が読む漫画雑誌には殴り合いなどの描写が豊富だ。そのような環境にどっぷりつかっていると、他人を傷つけることに何の抵抗もなくなるのではないかと心配になった。



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