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バックナンバー 螢光板
632号/2013.4月号

最近の医学部の学生は、アルバイトをするのだろうか?巷では、就職活動としてアルバイトをする人がいる。より自分を知ってもらうことで、就職に有利になる、という考えのようだ。インターンシップというのもあるが、これとはちょっと違うらしい。

私が学生だったのは、もう20年以上前のこと。家庭が裕福ではなかったので、予備校時代も医学部時代もアルバイトをした。医学部時代は時間がないので、もっぱら家庭教師のアルバイトだったが、予備校時代はそんなハイソなアルバイトはできない。親が認めてくれるようなアルバイトというと、電電公社(現在のNTT)や郵便局だった。授業の都合で、早朝にパン屋で働いたこともある。当時は、お金を得ることが目的だったが、医師になってからこの経験が大変役にたった。毎日接する患者さんの職業は多種多様だが、自分のアルバイトの経験から、容易に話を合わせることができるし、相手の言うことも理解しやすい。患者さんも親近感をもってくれるようだ。

数年前に、同じクラブの後輩(学生)と話す機会があった。彼は、「授業の都合があるから、普通の時間帯のアルバイトができない」と前置きして、深夜の工事現場で交通整理をするアルバイトをしている、と言っていた。自宅から自転車で行ける範囲の現場を紹介してもらうことと、翌日の授業に影響しない土曜日の夜などに限っているということだった。ペイがよいし、効率的らしい。生き生きと語る彼の目を見ていて、「きっと、患者さんに慕われるよいお医者さんになるだろうな」と思った。


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