同窓新聞

第646号(2014年9月号)

2014.10.22

螢光板

医療機器の進化とともにデジタル情報化の波が急速に広がりをみせて、医療現場では規模の大小はあっても確実に浸透している。最近の診療室は電子カルテを中心にPACS(医療用画像管理システム)およびプリンターの三点セットが配備されて、これにキーボードが加わる。

特筆に値するのは画像観察方法の進化であろうか。これまでの画像診断用にはシャウカステン(Schaukasten)が観察の主役であった。因みにschauは観察、kastenは箱であるが、和名はX線観察箱という。X線の発見(1895年)当時の記録は専ら乾板が、やがてフィルムへ時代へと進化し、同時に誕生したシャウカステンにも百年余の発展の歴史がある。結核の華やかなりし頃の症例検討会、患者および家族への説明などの場面が思い出されるが、今や名誉ある引退を余儀なくされている。

今回、新たに登場したのがPACSで、これは重量級のビューアー(読影用末端)である。撮影された画像はLANを通してサーバーに保管され、直ちに現場へ送られる。単純写真は勿論の事、CT、MRI、内視鏡などの画像が鮮やかに提示される。しかも画像の濃度調整、拡大なども自在で、過去に撮影された画像も同時に呼び出して比較検討が可能という機能もある。

さらに、これまで難渋してきた人手によるX線写真の管理保管が不要となり、まさにフィルムレス時代の到来である。遠くない将来にはコンピューター支援による診断の時代が出現し、X線フィルムそのものを見たことのないという医師が出現するのであろうか。

目次

1面

  • 御茶ノ水に新しい日本大学病院が開院 医学部長 片山容一(47回生)
  • 我が学生時代 八木 謙(48回生)
  • 選挙管理委員会
  • 同窓会臨時総会告示
  • 螢光板

2面

  • 論壇 地域医療連携と医療計画
  • 9月定例理事会
  • 顔 医学部総合科学研究所 佐伯茂教授(53回生)

3面

  • 夏季医学講座を終了して 日本大学医師会長 麦島秀雄(46回生)
  • 追悼のテンカウント 吉田幸夫先生とボクシング 大槻穣治(58回生)
  • 平成26年 日本大学医学会秋季学術大会開催のお知らせ

4面

  • 同窓会長室から(38) 岡野匡雄(43回生)
  • 税を考える(23)ふるさと納税 再考 公認会計士 税理士 松田理明
  • 知っていますか?医学部史料室(153) 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
  • 心に残っている患者さん 中根正雄(31回生)
  • 翠心祭出品作品 喫茶養生記より 佐貫榮一(47回生)

5面

  • Around the World〜この時、世界は〜(2014年7、8月)
  • やさしい結核対策(14) 横浜市南区役所福祉保健センター 近藤修治(75回生)
  • NIH留学記 第9回「英語の必要な世界」 山崎 修(76回生)
  • 追悼 前・静岡県榛春原郡医師会長 小田原秀眞君を偲ぶ 野村洋二(42回生)
  • 砂漠の昼下がり 油彩 F30鈴木啓之(38回生)
  • 同窓会ホームページの改変について お知らせ
  • 毉の散歩路 第4巻 発行

6面

  • 今、学生は…(20) 自動車部主将 吉田礼於那(医学部4年生)
  • クラス名考 輝晶会(平成26年卒・87回生の巻) 鈴木沙季
  • 東京都医師会における胃がんリスク(ABC)検診への取り組み 永田靖彦(67回生)
  • 朝鮮半島とのつきあい方 中川滋木(37回生)
  • 若い人たちお薦めする3冊の本 北村真人(58回生)
  • キャンパスにみるアングル-駿河台日本大学病院 第3回- 川田 望(56回生)

7面

  • シスター海野女史をご存知ですか ルソン島日系混血児の母 坂本俊雄(35回生)
  • 同窓会だより
  • ボート部OB会 健在なり。在学生諸君!ボート部員募集中。 西川祐一(45回生)
  • 第5回 尚志会(63回生同窓会)開催
  • 翠心祭・若樹祭実行委員会からのお知らせ

8面

  • 快仁会(昭和46年卒)ゴルフコンペ開催 熊谷振作
  • 仁雷会(40回生)の皆さんへ「仁雷会クラス会2014」開催のお知らせ 荒川泰行
  • 平成26年度 日本大学医学部同窓会 高知県支部総会開催 北島清彰(44回生)
  • 同窓の付属病院受診システム