同窓新聞
第751号(2025年4月号)
2025.05.30
螢光板
春になると桜が一斉に咲き誇り、咲いたと思えば、あっという間に風に舞い、静かに散っていく。この春、満開を迎える前に、大切な知人が旅立った。桜は「今を精一杯生きること」の尊さを、変わらぬ姿で語りかけてくれる。健康であるということは、病気がないというだけでなく、心が穏やかで、人とつながれることも含まれる。何気ない日々が続いていくことこそが、本当は何よりも大切なのかもしれない。春は出会いと別れの季節。命の重みや人との繋がりを、そっと見つめ直すときでもある。近年、子どもの自殺が社会問題となり、また超高齢化や災害も医療に深い影を落としている。特に心の問題、メンタルヘルスの重要性は、以前にも増して大きく取り上げられるようになった。WHOは健康を「身体的・精神的・社会的に良好な状態」と定義し、SDGsでも「すべての人に健康と福祉を」が掲げられている。
今は「治す医療」だけでなく、「支える医療」が求められる時代だ。まずは自分自身が健やかであること。治療の先にある暮らしに思いを寄せ、医療の中で人生を考える姿勢を大切にしていきたい。この春、新たに医師として歩み始める皆さんへ。心からの祝福とエールを送ります。
目次
1面
- 令和7年度日本大学大学院医学研究科・医学部開講式
- 同窓生・関係者の皆様へ ~祝 日本大学医学部 創設100周年~ 医学部長 木下浩作(60回生)
- 新キャンパスへの道 ~新看護専門学校・新学部棟・新病院棟の進捗状況(速報)~ 医学部長 木下浩作(60回生)
- 螢光板
2面
- 入学を祝して 会長 吉澤明孝(58回生)
- 入学を祝して 医学部長 木下浩作(60回生 救急集中治療医学分野)
- 我が学生時代 医療法人洗心会 理事長 飯島幸生(58回生)
3面
- 〈2024年度 日本大学医学部同窓会 学術講演会〉
・「臨床へ活かす!基礎医学研究最前線」 日々の診療に活かす病理診断―最近の知見― 病態病理学系人体病理学分野 羽尾裕之(63回生)
・ミトコンドリアの細胞間水平移動と再生医療への新展望 生体機能医学系生理学分野 三木敏生(65回生) - 第119回医師国家試験への対策と結果 医師国家試験対策委員長 学生担当 病態病理学系人体病理学分野 羽尾裕之(63回生)
- 学会発表報告書 生理研研究会 谷田部一輝(学会参加時5年生)
4面
- 学芸 医師と患者の信頼関係の価値を臨床経済的に考える 社会医学系医療管理学分野教授 田倉智之
- 4月定例理事会
- 同窓会・付属病院 医療連携推進連絡会開催
5面
- 雑感 「自主創造」の光と影 ―日大で学んだ学生たちはどこへ行く?― 整形外科学系整形外科学分野 中西一義(67回生)
- 心に残っている患者さん 黎明会 北出病院・健診センターキタデ 健康増進施設 副施設長 木下貴裕(58回生)
- 今、学生は…(117) 令和7年度翠心会会長 大江英太郎(4年生)
- 日本大学医学部の歴史(48-2) 附属板橋病院の完成と医学部関連施設の整備 ―新・第2期総合建設計画― 日本大学医学部創設100周年記念事業準備委員会 記念誌編纂委員長 西成田 進(46回生)
6面
- 診療こぼればなし 新型コロナ感染症 医療法人 芳喜会 小川医院 院長 小川一哉(60回生)
- 追悼の辞 今は亡き瀬在幸安先生 ―出会えた幸せを想いながら― 櫻三會代表 勝呂 長(28回生)
7面
- 同窓会だより
・令和6年度広島県支部総会 信岡乃理(62回生)
・昭和43年卒55周年のクラス会(飛翔会)開催 林 洋一(41回生)
・茨城支部会の集い 茨城支部会長 塚田智雄(60回生)
8面
- 同窓会だより
・静岡県支部総会 河合 俊(46回生)
・山形県支部総会の開催 髙橋則好(53回生) - 医局紹介 内科学系睡眠学分野睡眠医学・呼吸管理学講座/板橋病院睡眠センター 陳 和夫