同窓新聞
第580号(2008年1月号)
2008.04.28
螢光板
この原稿、年の暮れに忠臣蔵の話でも、と思っていたが、年初の新聞となったようだ。
テレビでは14日のためか12月によくやっているが、芝居は客の枯れる夏にもやっているし、史実としては2年に及ぼうとするながい事件で、まあ、1月号でもいいか。いずれ、陰暦だったわけだし1月下旬ということでしょう。ご勘弁願いたい。
さて、わたくし、この話、どうも納得いかない。テーマは、この話が好まれ続けてきたことによって、日本人たちが被った(であろう、と私が深く憂慮するところの)悪疫教(「あくえいきょう」とキイを打ったつもりがこうなった。おもしろいのでこのままにしておきたい)についてである。
まず、判官は、自分の立場をどう心得えていたのか。マトモな大名であれば、あの場合、家臣や家を考えて、たとえこの身が滅んでも、「ぼく、キレちゃったもんね」とばかりに刀を抜くということはあり得ない。この無自覚無分別無責任のやからに、なにゆえ皆さん同情しなさいますか。
つづいて残りし由良之助。「喧嘩両成敗」の期待を裏切られ、裁きに不服があるなら、まさか千代田城に討ち入るわけにもいくまいが、侍などというのはテロリスト集団なのだから、裁いた幕臣幕閣の首、二つ三つもとるのがスジだったろう。
結局、 無頼の喧嘩とかわるところがなく、権力=体制には反抗しない、ということではないか。犬猫論争には違いないが、こういう精神が弱過ぎる。世代を超えた疫病があるようだ。
(註) 筆者は愛知県とは無関係。
目次
1面
- 平成20年日本大学医学同窓会新年交歓会開催
- 我が学生時代 菊池和男(21回生)
- 螢光板 「忠臣蔵」も逆さに見れば
- 同窓会総会告示
2面
- 1月定例理事会各部報告
- 翠心祭がNU祭で最優秀企画賞受賞 國分眞一郎(学生担当)
- Q&A 加齢黄斑変性について 回答:森隆三郎(駿河台眼科)
3面
- 顔 森山光彦教授 楡井和重、橋本 修教授 松本 健、渡邊登教授 大久保博美、斉藤明義教授・長田尚夫教授 永石匡司
- クリスマスカードfrom 津田英哉(44回生)先生から 櫻井 勇会長
4面
- 寄贈されたクラス会報(一志会)を読んでみて 岡野匡夫渉外担当理事
- 香取勲先生を偲んで 櫻井 勇同窓会長
- 柳澤英治先生の表彰について 櫻井 勇同窓会長
- 医師は誰に何を説明すべきか(6)医療構造改革:特定健康診査・特定保険指導 鈴木喜六
5面
- 同窓会長室から(10) 櫻井 勇
- 知っていますか?医学部史料室(88):ウイリアムウイリス 宮川美知子
- 倅として、亭主として、父親として、社会人として 小林堅一郎(64回生)
- 若い人たちにお薦めする3冊の本 早川 智(56回生)
- 愚者の師弟感(2)面接・それから 奈良田光男(30回生)
6面
- Around the World〜この時、世界は〜(2007年12月)
- 検査ストレスとの戦い 田村豊幸(20回生)
- 同窓会文庫の発刊 高橋政祺(20回生)
- サラリーマン院長12年 脇山耕治(56回生)
- 60周年記念文庫(70)医師の見たシルクロード ポプラ並木のレナ 小沢友紀雄著
- 翠心祭出品作品「孔子廟」 葉山惟大
7面
- 難局を乗り切る急性期一般病院経営のポイント 竹内東太郎(45回生)
- 第7回さくら消化器内視鏡研究会のお知らせ
8面
- 救急外科病院の悩み 菊池一男(21回生)
- 同窓会だより 山形県支部総会、蝦蟇会卒後35周年同級会、秋田県支部合同総会