同窓新聞

第593号(2009年5月号)

2009.07.23

螢光板

日本には、四季がある。景色や食材にも季節感があるものだ…と思っていた。最近買い物に行って、果物売り場に苺・桃・葡萄・みかん・西瓜が一緒に並んでいるのを見て、愕然とした。子供たちに「俳句の季語」を教えながら、これではわからんだろうな…と思った。別の機会に、小学校の問題で「水に入れた時に浮くのはどれか」という設問があった。選択肢は、「大根、人参、りんご…」のようになっていた。「木に生るものは浮くんだよ」と助け舟を出したつもりが、ちっともヒントにならなかった。「あ~、見たことないんだね」と絶句してしまった。こんなに自然と離れた生活をしていて、子育てによいわけがないな…と痛感した。ちょうどテレビを見ていたら、NHKで、過疎の村に住む都会から転居した若い夫婦と幼い子ども4人の一家を特集していた。外で遊ぶ4人は野山を駆け回り、川の上に垂れてきている木の枝によじ登る。「危ないよ」というテレビ局のカメラマンに、「大丈夫だよ」と屈託がない。末っ子は、やっと2歳くらいだろうか?枯葉の散る、足場の悪い山の中腹を器用に走りまわって、松ぼっくりを一生懸命拾い集めて、おもちゃにしていた。一家は、父親が1年かけて造ったというログハウス風の家に住んでいた。2階への昇り降りには梯子を使うしかないのだが、まだよくしゃべれない末っ子も上手にこれを上がる。よく怪我をしないものだ。一流といわれる学校に進学するために必要な環境と、健康的で運動能力を養うのに良い生活環境とが同居するような所は、なかなか見つからない。

目次

1面

  • 5月定例理事会
  • 我が学生時代 八木橋彰(22回生)
  • 総務担当副会長 鳥居孝昭(43回生)
  • 同窓交流会(静岡・山梨県)開催のお知らせ
  • 螢光板

2面

  • 論壇 結核との闘いはまだ終わっていない
  • 企画・財務担当副会長 梶原 優(45回生)
  • 学術担当副会長 落合豊子(48回生)
  • 広報・新聞担当副会長 西成田 進(46回生)
  • 学内担当副会長 丹正勝久(46回生)
  • 日本大学医学部同窓会創立80周年記念式典(予告)

3面

  • 総務担当理事 吉澤明孝(58回生)
  • 広報担当理事 萩原照久(48回生)
  • 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
  • 財務担当理事 隈部時雄(47回生)
  • 渉外担当理事 平山晃康(54回生)
  • 学芸 潰瘍性大腸炎の治療 増田英樹(50回生)

4面

  • 練馬光が丘病院長就任の挨拶 増田英樹(50回生)
  • 泉 洋一先生(46回生)金沢医科大学教授に就任 小沢友紀雄(35回生)
  • 小宮正道先生のご紹介 吉田美昭
  • 晩年の高山乙彦君(17回生)の思い出 椿 弥一(17回生)
  • 同窓会60周年記念医学奨励基金研究助成金受領候補者募集

5面

  • 同窓会長室から(16) 岡野匡雄(43回生)
  • 知っていますか?医学部史料室(100) 宮川美知子(59回生)
  • 税を考える(7)今年の税法の改正点 公認会計士・税理士 松田理明
  • 平成21年度医学最前線シンポジウム(改訂版)

6面

  • がん対策基本法と医療連携 竹内 仁
  • Around the World〜この時、世界は〜(2009年4月)
  • 心に残っている患者さん 細川芳文(46回生)
  • 心に残っている患者さん 樋口道生(46回生)
  • 平成21年度夏季医学講座(日医生涯教育講座)開催のお知らせ

7面

  • 大西雄太郎先生(35回生)日本医師会最高優功賞受賞祝賀会 倉石和明(64回生)

  • テレフォンサービス 担当医師が、お答えいたします。 駿河台日本大学病院・日本大学医学部付属板橋病院

8面

  • 私の箱根駅伝(2) 青木恒春(29回生)
  • 落語に学ぶ雑学(2) 佐藤公望(48回生)
  • 同窓会だより 北多摩日本大学学術講演会、同窓会豊島区支部会「櫻門医会」開催