同窓新聞

第599号(2009年12月号)

2010.03.30

螢光板

もう今年もあと何日と残る日々を数えるようになっている。今年最大のトピックスはおそらく選挙で新政権が誕生したことであろう。マスコミの扱いを見ると「勝てば官軍」とは今でも生きている言葉だとつくづく思う。いままで与党だった政党への取材記事はおざなりで、政権政党に関することは微に入り、細に入り書き立てている。マスコミは政治家の言葉の軽さを問題にしているが、自身の変わり身の早さを見ると言葉の質量など自分たちの基準でどうにでもなると考えているように思えてならない。また野党となった政党は審議拒否・採決欠席戦術と名前を入れ替えただけでまったく同じ言動・行動をとるのだと改めて理解した。あの世界における批判とは自身の行動を律する言葉ではなく、ある種のゲーム言葉・台詞なのであろう。いままで官僚の事業説明を鵜呑みに予算が作成されていた事情が、「仕分け」が合言葉となり、公開裁判のような具合でつぎつぎ明らかにされていく。TVで見ている限り、あたかも仕分ける側にたっているような小気味良い感覚が残る。この「快感」は要注意である。誰でも正しい快感には乗りやすいが、正しいとする理性は努力しないと得られないからだ。判断するには時間がかかり、時間がかかることは嫌われる傾向にある。裁判でも時短がもう一つの合言葉だ。これからの医師には社会の趨勢には超リアリストとして向き合い、目前の患者に対してはプロフェッショナルとしてできる限り温かい医療の手を尽くすという分身の術が求められている。来年が良い年でありますように。

目次

1面

  • 同窓会設立80周年記念式典・祝賀会 鳥居孝昭(43回生)
  • 我が学生時代 石川 弘(47回生)
  • 「2009年度版日本大学医学部同窓会名簿」作成中 名簿作成委員会
  • 螢光板

2面

  • 12月定例理事会
  • 学芸 ビスフォスフォネート系薬剤による顎骨壊死 耳鼻咽喉・頭頸部外科学系歯科口腔外科学分野 准教授 小宮正道
  • お茶の水地区に新病院計画 法人理事会が結論 石川紘一(43回生)
  • 名誉会員山藤勇(25回生)先生からのお便り 岡野匤雄(43回生)

3面

  • 顔 杉谷雅彦教授 生沼利倫(63回生)
  • 平成21年度 翠心祭を終えて 森 望美(医学部3年生)
  • 若樹祭を終えて 大河原こむぎ(看護専門学校2年生)
  • 故大久保正一名誉教授追悼 あの騒動から50年 高橋政祺(20回生)
  • 落語に学ぶ雑学(4)食物編 題目:千早振る 食材:おから 佐藤公望(48回生)

4面

  • Around the World〜この時、世界は〜(2009年11月)
  • 知っていますか?医学部史料室(106) 宮川美知子(59回生)
  • 平成22年度 同窓会医学奨励基金研究助成金受領者決定 早川 智(56回生)
  • 近頃納得出来ない話(1) 地上デジタル放送 田中 隆(26回生)

5面

  • 同窓会だより 平成21年度 南桜会例会、平成21年度 宮城・岩手支部同窓会、川越市同窓会 桜越会開催

6面

  • 同窓会だより つづき 58回生・59回生・60回生 3学年合同クラス会開催、平成21年度 北多摩支部総会