同窓新聞
第600号(2010年1月号)
2010.04.28
螢光板
新年早々東洋大の強さに圧倒された箱根駅伝も終わり、お屠蘇気分もすっかりぬけたところで、大学は期末試験、入学試験そして国家試験の季節を迎える。みんな無事に進級してくれるか、国家試験に合格してくれるか、どんな学生が新しく入ってくるのか、個人的にも大学職員としても何が出来るわけでもないが、無用に気がもめる今日この頃である。そんな中、新年度に向け職場の講座で大掃除が始まった。
なにしろ、若者たちは潔くどんどん棄てる。それに比べて、今まで何これと書類や物品を棄てずに蓄積してきた上司達は、全く潔くない。棄てられない。ここで突然、日ごろの上司と部下、学生と指導医、という立場が逆転する。
綺麗に整頓されてゆくのは気持ちが良い、棄てても仕方ない正当な理由がある場合も拒絶出来ない。しかしなによりも厳しいのは、「イエスかノーか」と迫られる度、「お前はその物の真の価値を見出すことが出来るのか」、「その物を本当に今まで大切にしてきたのか」など、自分の見識や良識を問われる気がして反論する声が小さくなる。結局、その物の思い出話で勘弁してもらおうとする自分に気付く。そして、部下や学生の「またにしますか。」という温情を受けて、ほっとする。唾液腺や腎臓の講義のたび、我々の体は毎日、新陳代謝の中で大掃除しながら生きながらえているということを思い出す。生来こうした能力が備わっているのに、社会生活で上手く反映できないのは皮肉である。
今年は温情に甘えず、少しまじめに自分の所蔵物達と向き合おうかと思う。
目次
1面
- 新年交歓会開催
- 我が学生時代 吉田幸夫(24回生)
- 同窓会総会告示 岡野匡雄(43回生)
- 名簿に注意!!
- 螢光板
2面
- 1月定例理事会
- 同窓会長室から(19) 岡野匡雄(43回生)
- 税を考える(9)前回から引き続き…パート社員の税金と社会保険です 公認会計士税理士 松田理明
- Q&Aコーナー 久代登志男(46回生)
3面
- 第8回 日本大学医療系同窓・校友学術講演会「医療領域における最新の話題」 武 豪(48回生)
- 日本神経眼科学会とアジア神経眼科学会を主催して 石川 弘(47回生)
- 原中勝征君 日本医師会長選に立候補 原田 衛(39回生)
- 若い人たちにお薦めする3冊の本 板橋病院長 澤 充
4面
- 知っていますか?医学部史料室(107) 宮川美知子(59回生)
- Around the World〜この時、世界は〜(2009年12月)
- 自分探し 星野和男(44回生)
- 第11回 さくら消化器内視鏡研究会のお知らせ
- Q&Aコーナー 橋本 修(50回生)
5面
- “ふざけんな”は死語となるか 奈良田光男(30回生)
- 近頃納得出来ない話(2)使いたくない・使えないカード 田中 隆(26回生)
- 同窓会だより 今年度三十会(32年卒) 旅行は静岡で
6面
- 同窓会だより つづき 山形県支部総会、平成21年度 蹈仁会(39年卒)を鹿児島で開催(1)、群馬県支部総会開催