同窓新聞
第607号(2010年10月号)
2010.12.22
螢光板
民主党代表選後、支持率のV字回復を達成したかにみえた管政権は、9月に発生した尖閣諸島付近での海上保安庁巡視船と中国漁船衝突事故の対応について拿捕した船長を無条件で釈放したために弱腰外交等の非難を国民より浴びて再度の支持率の下落が著明である。領土問題は、それぞれの国家にとって国の根幹を揺るがすほど重要な側面がある。1982年に発生したフォークランド紛争では、イギリス領であった南米の最南端のフォークランド諸島へその主権を宣言してアルゼンチンが侵攻し、それに対応してイギリスのサッチャー政権は毅然たる武力対決を決定し即時イギリス艦隊を派遣、海上封鎖を行い最終的にこの戦争に勝利したのである。フォークランド紛争と尖閣諸島問題には、歴史的認識の違いが根底に存在するという点で類似している。尖閣諸島が日本の領土に編入されたのは日清戦争中の1895年である。一方、1968年の調査で尖閣諸島周辺の東シナ海の大陸棚に石油資源が埋蔵されている可能性がわかって以来、それまで興味を示していなかった中国と台湾が領有権を主張し出したのである。日本政府は、尖閣諸島に領土問題が存在しないとの立場で押し通そうとしているようであるが、世界に向けて正々堂々と以前より日本の領土であることを宣言すべきである。留学時を思い出しても、海外ではYes、Noをはっきりと示さないと相手に伝わらないものである。今回のような問題で、ナショナリズムが高揚するのは良いとはいえないが日本人が誇りをもって生きていくためにも毅然とした対応が望まれている。
目次
1面
- 平成22年度 同窓交流会開催 吉澤明孝(58回生)
- 我が学生時代 田中利彦(25回生)
- 新年交歓会 ~開催案内と新春講話講演者の紹介~ 岡野匡雄(43回生)
- 螢光板
2面
- 論壇 医者と定年
- 下総・千葉での素的で楽しい会合! 岡野匡雄(43回生)
- 同窓交流会に参加して ~飲むほどに調子があがる三味線~ 宮川美知子(59回生)
3面
- 10月定例理事会
- 坪川孝志名誉教授のご逝去を悼む 片山容一(47回生)
- 追慕 坪川孝志先生 印象深い句読点からみた文章論の展開 勝呂 長(28回生)
4面
- 医学部長室から(21) 片山容一(47回生)
- 長﨑孝太郎先生が広島市医師会会長に就任 牛尾剛士(53回生)
- 知っていますか?医学部史料室(114) 宮川美知子(59回生)
- 第23回 日本口腔・咽頭科学会を担当して 池田 稔(48回生)
- Q&Aコーナー 石原寿光
5面
- Around the World〜この時、世界は〜(2010年9月)
- 昭和23年に復刊された「同窓會報」を探しています 勝呂 長(28回生)
- 関連病院についての思い 西村五郎(24回生)
- 落語に学ぶ雑学(7) 佐藤公望(48回生)
6面
- 同窓会だより 荒川区支部会総会、第15回 文京支部総会開催、日本大学第一外科同窓会定期総会
7面
- 同窓会だより つづき 22年度 鹿児島県支部会だより、岐阜県支部総会
- テレフォンサービス 担当医師が、お答えいたします 日本大学医学部附属板橋病院
8面
- 同窓会だより つづき 桜刀会(34年卒)開催、仲間の会(37年卒)、広島県支部総会