同窓新聞
第608号(2010年11月号)
2011.01.26
螢光板
11月上旬に、水泳選手の北島康介をNHKテレビで特集していた。彼は、一時引退を表明したが、その後現役復帰し、今も世界の第一線で活躍している。今春の日本選手権では、200M平泳ぎが2分12秒53で4位と振るわなかった。その後、トレーニング拠点である米国に戻って、夏の大会に向けて練習をする姿やコメントが映像で流れた。トレーニングでは、コーチの指導に盲目的に従うのではなく自分のその日の体調や状況に合わせて泳いでいた。「今日はスピードを出さない。泳ぎの形を確認するだけ」と決めたら、「タイムが悪い」というコーチの罵声もどこ吹く風で、自分の信念に従って淡々と泳いでいた。もちろん、苦悩の表情を見せてもいたが…。
泳法についても、「これまでに、いろいろ試してみた」と言っていた。そして、「何が正しいということはないと思う。強いて言うならば、結果が出る泳ぎが正しいのだ」とも語った。これは、興味深かった。そして、1つの目標であったパンパシフィック(8月下旬開催)で、200M平泳ぎに出場し2分08秒36で優勝。今季自己ベストで、今季世界ベストでもあった。
人生は、何が起こるかわからない。周到に準備しても、うまくいかないことがある反面、諦めることなく全力を尽くして「結果がよかった」ということもある。私は、「そんなこと、できるわけがない」というコメントが嫌いだ。とりあえず、「やってみたらよい。そして、うまくいかないとわかったら、その時点で軌道修正すればよい」と自分に言い聞かせ、友人にもアドバイスすることにしている。
目次
1面
- 平成22年度 評議員会・臨時総会開催 吉澤明孝(58回生)
- 我が学生時代 渡辺郁雄(23回生)
- 螢光板
- 新年交歓会開催案内
2面
- 論壇 P.F.ドラッカーと医療、大学
- 11月定例理事会
- Around the World〜この時、世界は〜(2010年10月)
3面
- 学芸 子どもの発達障害医学の最近の話題 作田亮一(55回生)
- 第9回 日本大学医療系同窓・校友学術講演会 武 豪(48回生)
- 同窓会元副会長前山良樹先生を偲んで 田中 隆(26回生)
4面
- 私の読書歴 赤柴恒人(48回生)
- 平成21年度会計収支決算書
5面
- 平成21年度学生支援特別会計収支決算書
- 平成21年度名簿特別会計収支決算書
- 山口現朗先生を偲んで 舘浦征児(44回生)
- 東京都医師会・日本大学医師会産業医研修会開催要項
6面
- 冨山博史先生(56回生)東京医大 第2内科教授に就任 八田善弘(56回生)
- 知っていますか?医学部史料室(115) 宮川美知子(59回生)
- 平成21年度同窓会60周年記念 医学奨励基金研究助成金受領者成果報告、培養細胞におけるClostridium difficile toxin A、Bの各種遺伝子発現に対する影響ー臨床的および病理学的関連ー 砂川恵伸(琉球大医学部・平成6年卒)
7面
- 平成21年度同窓会60周年記念 医学奨励基金研究助成金受領者成果報告 粘液線維肉腫におけるFocal adhesion kinaseの活性と、腫瘍の浸潤性との関連性の検討 武田 健(75回生)、心房細動と線維化関連biochemical markerの臨床的意義:アブレーションによる影響と電気生理学的特性との関連性 奥村恭男(71回生)、糖尿病透析患者のインスリン抵抗性と腎性貧血との関連 阿部雅紀(70回生)
8面
- 学術奨励賞受賞記念講演要旨 循環器内科学分野助教 松本直也(62回生)、機能形態学系生体構造医学分野准教授 原 弘之(59回生)、内科学系総合内科学分野 大学院医学研究科呼吸器内科 権 寧博(65回生)
9面
- 同窓会長室から(23) 岡野匡雄(43回生)
- 翠心祭を終えて 翠心祭実行委員長 小川杏平(医学部3年)
- 若樹祭を終えて 若樹祭実行委員長 田所みどり(看護専門学校2年)
- 醫の散歩路 第3巻 発行 !!
10面
- 母校日大への夢と希望 津田一哉(28回生)
- 医師の生涯教育を再考する 中川滋木(37回生)
- モンゴル国医療奉仕団に参加して 清水直樹(46回生)