同窓新聞
第609号(2010年12月号)
2011.03.24
螢光板
「地上波テレビと全国紙に疑問あり」
本欄は通常題名のないコラムだが、今回はこのようなタイトルをつけてみたい。
既存のマスコミに対する不満は、つね日ごろ、そこかしこで語られているし、今に始まったことではない。世間様で話題になること、気になるものだけでも、根もとまで追って確かめてみたいとは思えども、とても能力的にも、物理的にもかなわぬこと。もちろんマスコミのお世話になるわけではあるが、そのマスコミが疫病神だと、もうお迎えが来ようというこの年になって、日々感じるようになったという始末。
あやつらが、何かもっともらしい見解、事実かどうかはわからぬが、さもありそうではあることを報道する。と、いわゆる「特オチ」をおそれ、視聴率を気にして、新聞、テレビは横並びの報道を始める。これを拡大再生産しているのは、朝から昼間にかけてのいわゆるワイドショーという高視聴率の低俗番組だ。景気低迷で、安くつくるものだから、この数年の質の低下は更に甚だしいのではないか。とはいえ、それで「世論」とやらが出来上がっているのだ。
同窓諸氏も、ワイドショーの脂ぎった司会者や安芸人たちからたれ流されるいかがわしい健康情報や、ココアがいいだの、赤ワインがいいだのといった愚にも付かぬ話に時間をとられて診察室でイマイマしい思いをされているだろう(もっとも自らこれをやっている医者もいるようではあるが)。
諺に曰く、一犬形に吠ゆれば、百犬声に吠ゆ、と。世の疾、此れ固より久しいかな(賢難)
「これ、もとより、久しい」とな、嗚呼。
目次
1面
- 支部長・卒業年次代表者会開催 野村芳樹(60回生)
- 我が学生時代 木下通博(47回生)
- 新年交歓会 ~開催案内と新春講話講演者の紹介~ 岡野匡雄(43回生)
- 螢光板
2面
- 論壇 歴史を学ぶ意義
- 12月定例理事会
- 梶原長雄教授を悼む 鈴木 太(28回生)
- 平成22年秋の叙勲・褒章者
- 日本医師会最高優功賞
3面
-
学芸 がんの分子標的治療について 高田 實(46回生)
-
税を考える(12)開業のための税務 その3 公認会計士・税理士 松田理明
-
心に残っている患者さん 松本悦雄(25回生)
4面
- 千葉交流会に参加して 菊池恭三(26回生)
- 千葉同窓交流会 成田山と銚子一山いけす 田中 隆(26回生)
- 千葉県同窓交流会の裏話 今井征二(43回)
- 知っていますか?医学部史料室(116) 宮川美知子(59回生)
5面
- クロロホルムと大隈重信 田村豊幸(20回生)
- 若い人たちにお薦めする3冊の本 坂本俊雄(35回生)
- 同窓会だより 桜越会開催(川越市)、平成22年度 三十会(32年卒)旅行、南桜会(南多摩支部)例会開催
6面
- 同窓会だより つづき 北多摩支部総会、平成22年度 珊瑚会(37年卒)、第94回 駿山会