同窓新聞

第611号(2011年3月号)

2011.05.25

螢光板

今年も春一番や黄砂飛来が伝えられ、日毎に春の訪れを感じている。例年この時期、医療現場では一息つくが、矢張り09年来の新型インフルエンザの動向が話題に上った。感染症情報では、今冬は49週まではA香港型が、ついで新型インフルエンザが主流となり、これまで罹患していない年齢層に急速な拡大をみせたが、2月下旬になり漸く減少に転じた、と。

毎年、季節性インフルエンザだけでも死亡者は数千人〜2万人を数えるなど、まだ恐ろしい疾患であることに変わりはない。新型と季節性の流行の違いは、新型では健康で働き盛りの、免疫を持たない年齢層を次々に襲う。この新型のウィルスの特徴は気管支と肺胞の両者に高い親和性をもち、難治性のウィルス性肺炎へと進展し易いという。一方、季節性は心疾患、糖尿病などの基礎疾患をもつ高齢者層を襲い、細菌性肺炎などを惹起することが多い。

68年の香港かぜの際は第1波での死者は少なかったが、その翌年の第2波では多くの死者が出たことは記憶に新しいが、新型への対応は、防疫体制の強化と、入ってきたら封じ込めるという作戦が功を奏してか、全世界で最も死亡率を低く抑えたが、ウィルスが消えたわけではない。

インフルエンザウィルスは、常に変化し続けて同じ型が流行することはまずないようだ。筆者も2月上旬、インフルエンザA(PCR法は未施行)を経験した。毎年、ワクチン接種をうけ、それなりに対処してきたつもりであるが逃れられなかった。日頃から知識を蓄え、感染症情報への関心を持つことが、より大切だと考える。

目次

1面

  • 東北関東大震災 ー同窓の消息ー
  • 医学部学位記伝達式挙行 大学院27名、学部102名が巣立つ
  • 我が学生時代 佐々木正典(47回生)
  • 春の定時総会開催中止(見送り)のお知らせ 岡野匡雄(43回生)
  • 螢光板

2面

  • 論壇 哲学の進め方と医学の進め方
  • 卒業を祝して 岡野匡雄(43回生)
  • 卒業を祝して 片山容一(47回生)
  • 卒業者(84回生)
  • 大学院博士課程修了者

3面

  • 総長賞受賞者挨拶 松井俊大(84回生)
  • 学芸 高磁場磁気共鳴画像(MRI)でわかること、注意すること 阿部 修(放射線医学系画像診断学分野教授)
  • 新春講話要旨 遺伝子が喜ぶ【長生きご飯】 岡野匡雄(43回生)
  • 平成23年度 同窓会医学奨励基金 研究助成金受領者決定 早川 智(56回生)

4面

  • 2月定例理事会
  • 3月定例理事会
  • 日本大学医学部同窓会 平成23年度行事予定

5面

  • 書面表決資料 第1号議案 平成23年度 事業計画(案)
  • 書面表決資料 第2号議案 平成23年度 一般会計収支予算書(案)
  • 臨時理事会開催

6面

  • 同窓会長室から(24) 岡野匡雄(43回生)
  • 知っていますか?医学部史料室(118) 宮川美知子(59回生)
  • アンサング・ヒーロー(unsung hero)第2回 野口幸啓(53回生)
  • 書面表決資料 第2号議案 平成23年度 名簿特別会計収支予算書(案)
  • 書面表決資料 第3号議案 日本大学医学部同窓会会則(抜粋)改正(案)

7面

  • 顔 根東義明教授 医療管理学分野 前田幸宏、藤井雅志 研究所教授 外科学系消化器外科学分野 東風 貢(59回生)、三宅守常教授 一般教育学系倫理学分野 松野俊夫、増田しのぶ教授 病態病理学系病理学分野 生沼利倫(63回生)
  • Around the World〜この時、世界は〜(2011年1、2月)
  • 第105回 医師国家試験合格者

8面

  • 佐藤幸裕先生(49回生)自治医科大学糖尿病センター眼科教授に就任 嘉村由美
  • 日本大学医学部は正しい方向に向かっているか 中川滋木(37回生)
  • 藤井寅夫先生のご逝去を悼む 片山容一(47回生)
  • 日本大学医学部同窓会・同窓交流会 参加募集のおしらせ
  • 同窓会だより 22年度 群馬県支部総会

9面

  • 同窓会だより つづき 平成22年度 福井県支部総会開催、平成22年度 山形県支部総会開催、平成22年度 福島県支部会総会、港区桜門会(第6回)

10面

  • 同窓会だより つづき 2010年度 大田区支部例会、沖縄県支部総会、医学部サッカー部 創部50周年記念式典