同窓新聞

第619号(2011年12月号)

2012.03.28

螢光板

2011年が幕を閉じようとしている。 2011年は、私達に決して忘れることのできない「辛い記憶」を刻んだ年になった。

11月中旬、注目のピアニストが、22年振りに日本でショパンのピアノ協奏曲を弾くという、クラシックファン垂涎の的になっていたコンサートを聴きに行った。 

予定のプログラムが終了し、アンコールに入った時、4人のトロンボーン奏者が客席に向かってメッセージを発した。 

「3月11日の大震災のあと、フェルヘルストは、日本の皆様が受けた大きな痛手に思いをいたし、また、このような困難を冷静に受け止め、尊厳を以て立ち向かう東北の皆様に、心からの尊敬をこめて、「日本に捧ぐ歌 A Song For Japan」を作曲しました。この曲は今、世界中のトロンボーン奏者によって、世界各地で演奏されています。」 

その曲は、4台のトロンボーンが温かく優しく響き合い、聴衆の心にも深く響く美しい調べだった。思わず涙がこぼれた。

トロンボーンの音を聴きながら、「心を寄せる」ということを考えた。日々、具体的に何かが出来るわけではないけれど、私達は、被災された方々に心を寄せ続けよう。あの大震災を「過去」にしてしまわないように。 

あの日、日本は未曾有の大災害を経験した。けれど、あの日から私達は、「本当に大切なものは眼に見えない(サン・テグジュペリ)」 ということを実感している。 

2011年は、日本人が美徳を思い出し、品性をとり戻し、再び世界中の尊敬を集めるようになった契機であったと、皆で振り返る日を迎えられるように、「がんばろう、日本!」

目次

1面

  • 支部長・卒業年次代表者会開催 吉澤明孝(58回生)
  • 田中 隆先生を偲ぶ会開催 吉澤明孝(58回生)
  • 新年交歓会開催のご案内~新春講話講演者ご紹介~ 西成田 進(46回生)
  • 螢光板

2面

  • 論壇 オウム真理教事件・われわれは何かを学んだろうか?
  • 12月定例理事会
  • 石川 弘 先生が日本神経眼科学会功労賞を受賞 加島陽二(55回生)

3面

  • 学芸 腎芽腫(Wilms腫瘍) 越永従道(56回生)
  • 原 元彦 先生(60回生)埼玉県立大学保健医療福祉学部教授に就任 森 直幹(60回生)
  • 御礼・東京都医師会賞、 日本心臓病学会賞を受賞して 瀨在 明(64回生)

4面

  • 医学部新執行部・就任挨拶 医学部次長 村井一郎(医学研究企画・推進室教授45回生)、学務担当 橋本 修(内科学系呼吸器内科学分野教授・50回生)、卒後教育担当 高山忠利(外科学系消化器外科学分野教授・53回生)、学生担当 國分眞一朗(生体機能医学系生理学分野教授)、研究担当 内山 真(精神医学系精神医学分野教授)、企画・広報担当 相澤 信(機能形態学系生体構造医学分野教授・53回生)
  • 新宿歌舞伎町の病院での体験 布山峰雄(33回生)

5面

  • Around the World〜この時、世界は〜(2011年11月)
  • 知っていますか?医学部史料室(126) 宮川美知子(59回生)
  • 学術講演会について 德橋泰明(53回生)
  • 片山容一教授が第15回国際脳浮腫会議(BRAIN EDEMA 2011)を開催 前田 剛(64回)
  • 東京都医師会・日本大学医師会産業医研修会開催要項

6面

  • 税を考える(15) 公認会計士・税理士 松田理明
  • 同窓会だより 平成23年度 第一外科同窓会総会
  • 平成23年 秋の叙勲受章者 旭日双光章 青山 孝氏(28回生)