同窓新聞

第636号(2013年9月号)

2013.11.27

螢光板

ジブリ映画(宮崎駿監督)の風立ちぬを観た。これまでのアニメ映画作品と違って子供同伴の観客は少なく、これまで縁の薄かった高年者に広がりを見せている印象。

物語はゼロ戦(零式艦上戦闘機)の実在の設計者、堀越二郎の生い立ちと堀辰雄の「風立ちぬ」をアレンジした筋書きで、年代は大正から昭和20年の終戦までの物語。冒頭、90年前の関東大震災時の地鳴りの効果音とともに本郷周辺がリアルに描かれ、ここで主人公がヒロインと出会うという設定。

少年時代に美しい飛行機を作りたいという夢の実現に奮闘する主人公。そして名古屋航空製作所へ就職した昭和10年代が舞台となる。やがて日中戦争が勃発したが、欧米へ派遣され航空機について研究者に学び小型航空機の開発に確信して帰国。そして僅か20人足らずの30代の若者ともに世界最速の戦闘機の作成に没頭。

主人公が計算尺を片手にグラム単位での軽量化をはかるなど緊迫した状況の中で、面白いのは分割した飛行機を載せて牛車が飛行場まで運搬するシーンで、これを実際に見たという友人もいる。プロペラ音や蒸気機関車のエンジン音などの効果音まで計算されつくしていて観ていて飽きない。

ところで禁煙推進団体からは喫煙のシーンが多くタバコ宣伝にあたるという抗議があるという。当時の状況の再現には、これは一般的な描写でこれが社会的な影響があるとは思われないが。

ゼロ戦の誕生そして終焉までを辿る時、今を生きる者として胸の痛む思いがする。ゼロ戦が残した歴史から何を学び、そして語り継いでいくべきかを考えてみたい。

目次

1面

  • 9月定例理事会
  • 我が学生時代(2) 近藤和喜夫(48回生)
  • 同窓交流会開催場所変更に関してお詫びとご報告 会長 岡野匡雄
  • 平成26年度同窓交流会・神奈川県開催に決定 総務担当理事 吉澤明孝
  • 螢光板

2面

  • 論壇 或る時は医者、或る時は患者
  • 心に残っている患者さん(下) 国吉和重(48回生)
  • 税を考える(20)開業のための税務その4 公認会計士 税理士 松田理明
  • 同窓会臨時総会告示

3面

  • 夏季医学講座を終了して 麦島秀雄(46回生)
  • 顔 加藤公敏教授(54回生)医学研究企画推進室教授(研究所)、鈴木孝浩教授(62回生) 麻酔科学系麻酔科学分野
  • やさしい結核対策(3) 横浜市南区役所福祉保健センター 近藤修治(75回生)

4面

  • 同窓会長室から(35) 岡野匡雄(43回生)
  • 知っていますか?医学部史料室(143) 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
  • 心に残っている患者さん 佐藤公望(48回生)
  • 落語に学ぶ雑学(18)身体編 題目 三年目・部位 髪の毛 佐藤公望(48回生)
  • 同窓の付属病院受診システム
  • 日大医学同窓新聞投稿規定

5面

  • NIH留学記 第1回「研究留学は意味があるのか?」 山崎 修(76回生)
  • NIH留学記 第2回「留学先の決め方」 山崎 修(76回生)
  • 公立阿比留医療センターよりのお知らせ
  • 「阿比留病院組合」が「阿比留病院企業団」に改称 荒川泰行(40回生)
  • Around the World〜この時、世界は〜(2013年7、8月)
  • 同窓会ホームページの改変について お知らせ
  • メールアドレス変更のお知らせ 日本大学医学部同窓会

6面

  • 珍客の晩春 牧山康秀(新聞編集委員、55回生)
  • 同窓会だより 59回生 楽打会 松山真記子・柏崎香織(59回生)、平成25年度 三十会(昭和32年卒) 関門海峡往復の旅 奈良田光男、平成25年度 高知県支部総会開催 北島清彰(44回生)

7面

  • 同窓会だより 平成25年度 山梨県支部(峡水会)総会開催 大石雄一郎(54回生)、平成25年度 日大三高会(三高会)開催 白井 寛(56回生)
  • 翠心祭・若樹祭実行委員会からのお知らせ

8面

  • 同窓会だより 千葉県支部総会 岡 進(44回生)、広島県支部総会開催 渡部雄二(56回生)、平成25年度 岐阜県支部総会 鷲見浩志(45回生)