同窓新聞
第638号(2013年11月号)
2014.01.23
螢光板
先日、 池袋の雑踏の中で 「謝ることができない若者」 に遭遇した。 一人は、 キャスター付きスーツケース、 それも海外旅行用の大きいものを転がしながら歩いていて、 前を歩いていた2~3歳の女の子をひっかけた。 その子は転倒こそしなかったが、 今にも泣きそうだった。 しかし、 若者は何も言わず無言で立ち去り、 その子の母親はびっくりして立ち尽くしていた。 もう一人は、 歩いている私の目の前をいきなり横切った若者で、 持っていた鞄が私にあたった。 彼は一瞬私を見たが、 無言でさっさと立ち去った。 都会の人は忙しいのかもしれない。 しかし、 「すいません」 の一言くらい言ってもよいのではないか…と思った。
バブル期には、 人を人とも思わないような若者が多かったが、 今は社会経験がないと思われる10代や20代の若者の中にも、 礼儀正しい人はたくさんいる。 しかし、 このようなことが続くと、 さすがにがっかりしてしまう。
最近読んだ雑誌に、 これとは相反する胸が熱くなるような記事があった。 投稿者はランナーで、 某大会でフルマラソンの大会に出走したときに、 ゴール手前で足が棒のようになってふらつき、 目の前を走っていた視覚障害者にぶつかってしまったという。 相手の障害者は転倒し、 投稿者は 「すいません」 と謝りながら手を貸して起こしてあげたところ、 「大丈夫です。 私の方こそ、 足がふらついていてご迷惑をおかけしました」 と逆に詫びを言われてしまった…というものだった。 思いやりや他人への配慮、 それは一瞬のことなのだ…と実感してページを閉じた。
目次
1面
- 平成25年度 評議委員会・臨時総会開催 総務担当理事 吉澤明孝(58回生)
- 平成25年度 長寿者御芳名一覧
- 新年交歓会 開催案内と新春講話講演者の紹介
- 螢光板
2面
- 論壇 日本の社会構造の変化が病院にも影響している
- 支部長・卒業年次代表者会開催
- 毉の散歩路 第4巻 発行
3面
- 平成24年度同窓会60周年記念 医学奨励基金研究助成金受領者成果報告
- ラット体性感覚野バレル構造内における髭抜き後DCX陽性ニューロンの変化 朽名伸夫(77回生)
- ナトリウム・重炭酸共輸送体NBCe1の生理学的・病態生理学的意義の検討 山崎 修(76回生)
- 11月定例理事会
- 日大医学同窓新聞投稿規定
4面
- 学術奨励賞受賞記念講演要旨
- がん診療におけるIVR(Interventional Radiology) 新槙 剛(64回生)
- 薬剤起因性消化管障害の実態 水野滋章(62回生)
- 高齢化社会到来における多リスク時代の新たな心血管疾患の治療・予防戦略 谷 樹昌(64回生)
5面
- 平成25年度日本大学医学部同窓会・同窓交流会 秋晴れの京都に集う! 岡野匡雄(43回生)
- 同窓会交流会に参加して 奈良県支部長 錦織方人(44回生)
- 同窓交流会に参加して 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
- 福島県新支部長に荒木富美夫氏(49回生)就任
6面
- 心に残っている患者さん 加古四郎(30回生)
- 平成24年度一般会計収支決算書
7面
- 平成24年度一般会計収支決算書
- やさしい結核対策(6) 横浜市南区役所福祉保健センター 近藤修治(75回生)
- 知っていますか?医学部史料室(145) 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
8面
- 平成25年日本大学医学会秋季学術大会開催される 亀井 聡(53回生)
- Around the World〜この時、世界は〜(2013年10月)
- 恐怖からの解放 高山忠利(53回生)
- 銚子市立総合病院小児科開設の頃の思い出と現在の私との繋がりについて(2) 近藤和喜夫(48回生)
- 同窓の付属病院受診システム
9面
- 翠心祭を終えて 福井伶奈(医学部3年生)
- 若樹祭を終えて 江田彩乃(看護専門学校2年生)
- 今、学生は…(13) 水泳部主将 井上雅人(医学部2年生)
- 落語に学ぶ雑学(19)薬、治療編 佐藤公望(48回生)
10面
- 「釜石の奇跡」は決して奇跡ではなかった 中川滋木(37回生)
- 同窓会だより
- 第一外科同窓会定期総会 小川勝由(54回生)
- 新潟県支部総会 石崎悦郎(55回生)