同窓新聞
第665号(2016年7月号)
2016.09.30
螢光板
今年も夏が来た。東京ではお盆が間近である。都心にある靖国神社でも恒例の祭りが開催されるが、今年は露店が無い。同神社の政治的な背景はこの話の主眼ではない。昔ながらの夏祭りの1つとして、暑さやわらぐ夕暮れ、暗くなるに従って輝きを増す行灯や露店の明かりの中を親に連れられ、こちらでは綿菓子、あちらではアタリハズレの屋台、駄菓子にお面の前で駄々をこね、売り子の呼び込みや客の冷やかしの会話などをそこかしこで聞きながら、子どもにとって只々楽しい夏の音、光、風景だった、という話である。それが、酔っ払いや騒音という大人の事情で、飲酒が禁止どころか、露店すら無くなるとは。確かに、近年は子ども達というより大人が喜びそうな店の割合が増えていたような気もする。そういえば、子どもの声がうるさいと文句を言う大人の話をニュースで聞き、子ども達が声を潜めねばらぬような世界を平和な世界というのだろうかと思ったのも最近であった。
これらの出来事を鑑みると、我々、この頃の大人は己の欲求や価値観を優先し過ぎ、あるいは自制心が緩みがちで、結果、子ども達が享受すべき音や光や風景などの経験を搾取してしまっているのではないかと感じる。そのような悶々とする気分の中、先日仕事帰りに入谷の朝顔市に行ってみた。すると、まあ沢山の露店が出ていて、子ども達が大人に混じって楽しそうにしているではないか。最近では珍しくなりつつある浴衣姿の子ども達もいた。全く「恐れ入谷の鬼子母神」、東京の大人もまだ捨てたもんじゃあないと思い直した。
目次
1面
- 医学部収支、一年で黒字化! 29億円増収、全教職員に深謝 医学部長 高山忠利(53回生)
- 我が学生時代 菅原源也(34回生)
- 同窓会学術奨励賞決定
- 同窓会臨時総会告示
- 螢光板
2面
-
論壇 水銀汚染防止法と医療機器
-
医学部役員との合同懇親会 総務担当理事 吉澤明孝(58回生)
-
板橋病院における乳癌診療体制の現状について 櫻井健一 外科学系乳腺内分泌外科学分野准教授(66回生)
-
日本大学医学部同窓会・同窓交流会 参加募集のお知らせ
3面
- 7月定例理事会
- 学芸 MRI装置に関する安全性への意識 天野康雄 日本大学病院放射線科教授
- 心を揺さぶる箴言・格言 高橋 悟 泌尿器科学系主任教授
- ご意見募集!!
4面
- Around the World〜この時、世界は〜(2016年6月)
- 新キャンパスへの道(4)Hospital First 高山忠利 医学部長(53回生)
- Global standardに準拠した本学の新カリキュラム(2) 亀井 聰 医学部学務担当(53回生)
- 学生担当就任挨拶 石井敬基(58回生)
- 「日大医学雑誌」論文募集のお知らせ
- 日大医学同窓新聞投稿規程
5面
- 創立130周年記念事業募金について(4) 高山忠利医学部長 小林清医学部事務局長
- 顔 山上聡教授 視覚科学系眼科学分野、江角眞理子研究所教授 病態病理学系機能形態病理学分野
- 瀧川逸朗先生(51回生) 東京都立大塚病院長に就任
- 今、学生は…(35) スキー部主将 長谷川和喜(3年生)
6面
- 雑感 服部知洋 内科学系呼吸器内科学分野 助教(66回生)
- 故谷島一嘉先生(日本大学名誉教授、医学部衛生学前教授)の追悼文-日本の有人宇宙飛行の黎明期に貢献- 岩崎賢一衛生学分野教授(62回生)
- 蹈仁会の土肥俊之先生 中川滋木(37回生)
- 60周年記念文庫(86)幕末・明治・大正期の医療-塩谷の地から「醫」をさぐる- 塩谷郡医師会編
- 同窓の付属病院受診システム
7面
- 知っていますか?医学部資料室(172) 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
- 第15回 日本大学医療系同窓・校友会学術講演会プログラム
- 翠心祭・若樹祭実行委員会からのお知らせ
8面
- 同窓会だより
- 第28回第3外科同門会総会議事録
- 平成27年度兵庫県支部総会
- 世田谷支部(桜世会)総会開催