同窓新聞

第667号(2016年10月号)

2016.11.28

螢光板

多くの臨床医の先生方は、保健所の仕事をご存知だろうか?本学を卒業された先生の中でも少数ながら保健所行政に携わっている先生が存在する。筆者もその一人である。臨床医の先生方は、多かれ少なかれ、公衆衛生行政と関わった事はあるが、国家試験対策としての公衆衛生学を学習した範疇であると思われる。そこで、保健所医師として少々申し上げたい。

臨床医の先生方が携わられている実地医療は、多くの法律や制度に基づき、公衆衛生行政という枠組みの中で行われている。医師は、医師法という身分法により存在し、医療機関は、医療法という法律により管理されている。病院は、その病院を管轄する保健所が主体となり、医療法第25条第1項に基づき、概ね年1回の立入り検査を受けている。この立入り検査では、保健所の専門職により、医療法で定められている範囲において、その内容が適切に実施されているか確認され、不適切な点があれば改善するよう指導を受ける機会となっている。

最近、南関東のある病院で、少なくとも入院患者2人以上が点滴を介したと思われる薬殺をも疑う事件が発生した。マスコミによれば、そのような不審死が、短期間の間に50人程度発生していた可能性があるとのこと。これが事実だとすれば、医療事故・医療過誤そして医療安全を考える発端となった、平成11年に発生した某大学病院での患者取り違え手術事件以来の新たなパターンの事件である。同窓の先生方におかれましては、上記の様な事件に対して厳しい見識を持つ「良き臨床医」であって欲しいと考える。

目次

1面

  • 同窓交流会 in 長野 総務担当理事 吉澤明孝(58回生)
  • 我が学生時代 立澤貞彦(34回生)
  • 第15回日本大学医療系同窓・校友学術講演会開催 渉外副担当理事 秦光 賢(63回生)
  • 同窓会交流会に参加された皆様へ!!
  • 螢光板

2面

  • 論壇 ノーベル賞とAI(人工知能)
  • 10月定例理事会
  • 第8回キャリアアップセミナー 活躍する女性医師ロールモデル
  • 同窓の付属病院受診システム

3面

  • 鈴木 太先生(28回卒)日本ペインクリニック学会若杉賞を受賞 前田 剛(64回生)
  • 学芸 わが国の糖尿病性腎症治療の歴史を振り返る 内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野主任教授 阿部雅紀(70回生)
  • 桜三會(28回生)便り 鈴木太名誉教授 若杉賞を受賞 勝呂 長(28回生)
  • お茶の水界隈 谷 真弓(57回生)

4面

  • Around the World〜この時、世界は〜(2016年9月)
  • 新キャンパスへの道(5)手術件数にこだわれ! 医学部長 高山忠利(53回生)
  • 日本で最初の宇宙飛行士 選抜の医学検査 原田 稔(34回生)
  • 心に残っている患者さん 悪戦苦闘6ヶ月の我が家 竹田総合病院精神科 穴沢卯三郎(35回生)

5面

  • 人生の山登り(パート2)-管理職業務15年を顧みて- 竹内東太郎(45回生)
  • 雑感 日本大学病院循環器内科助教 飯田 圭(68回生)
  • 知っていますか?医学部資料室(174) 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
  • 今、学生は…(37) 硬式テニス部主将 小林了介(4年生)
  • 「日大医学雑誌」論文募集のお知らせ

6面

  • 同窓会だより
  • 平成28年度山梨県支部(峡水会)総会開催
  • 32回生 桜刀会
  • 旧第二外科(旧心臓血管・呼吸器・総合外科)OB会開催

7面

  • 第一外科同窓会総会
  • 奈良県支部同窓会
  • 岐阜県支部長に阿部親司氏(48回生)就任
  • 日本大学医学部附属板橋病院テレフォンサービス

8面

  • 日本大学医学部ゴルフ部創部50周年記念パーティー開催
  • 44回生クラス会(快仁会)が開催