同窓新聞
第678号(2017年11月号)
2017.12.28
螢光板
父が85歳、母が86歳になった。二人とも病気を抱えているが元気で、多少の物忘れがあるものの、二人だけで十分生活できている。独身の妹がずっと同居していると信じていたので、1か月に1回短時間訪問する程度にしていた。
今年2月に、降ってわいたように実家のリフォームが始まって、10年以上老夫婦二人だけの生活だったことを知った。何をどうすることもできず、リフォーム費用を誰が出したかもわからなかったが、この騒動で体調を崩した両親を放っておけず、頻繁に様子を見にいくようになった。半年ほどしてリフォームが終わり、仮住まいをしていた両親が元に戻った。妹が数か月遅れで同居することになっていて、一件落着と思えた。ところが、その時期になって、今度は同居生活の種々の問題が噴出して騒動になった。家族中が険悪なってしまって、「これをどのように解決するか」で私は眠れなくなった。
仲裁役である私は、両親もしくは一方が実家を出ることも解決の方法と思い、住居を探した。そこで初めて、80歳代の高齢者が賃貸住宅を借りるのが困難であることを知った。結局、私が金銭負担をするという条件で、父にサービス付き高齢者住宅に移ってもらい、母は実家で妹が面倒をみることになった。父は、「長年慣れ親しんだこの土地なのに、なぜ俺が出ていかなければならないのか」と不満であるが、家族会議を繰り返した結果である。年月を経たとき、この選択が正しかったかどうかがわかると思う。家族皆の心にしこりが残った。私は、母や妹がいる実家には二度と行かないと心に決めた。
目次
1面
- 同窓交流会 in 埼玉 総務担当理事 吉澤明孝(58回生)
- 我が学生時代 長谷川 等(50回生)
- 同窓の附属病院受診システム
- 平成30年新春講話講師紹介
- 螢光板
2面
- 医学部長再任挨拶 医学部長 高山忠利(53回生)
- Around the World〜この時、世界は〜(2017年10月)
- 医学部及び附属機関役職者(教員)名簿
- 平成29年度日大医学会秋季学術大会開催される 糖尿病代謝内科教授 石原寿光
- ゆでガエル世代が考える日本の医療制度 日本大学病院 消化器病センター長 後藤田卓志
3面
- 11月定例理事会
- 学芸 Act Against Amputation;AAA の発足とその意義 杏林大学医学部形成外科 大浦紀彦(63回生)
- 日大板橋病院 医療連携センターから(1)医療連携センター長・循環器内科 高山忠輝(63回生)
4面
- 平成28年度同窓会60周年記念 医学奨励基金研究助成金受領者成果報告
- 骨肉種におけるsurvivinに対するmicroRNAの同定および新規治療法の開発 整形外科学系整形外科学分野助教 大幸英至(74回生)
- 気管支喘息の発症機序解明と新規バイオマーカー探索 内科学系呼吸器内科学分野専修医 神津 悠(78回生)
- アンドロゲン受容体ヒトゲノム網羅解析法を用いた前立腺癌における治療抵抗性獲得機序の解明 泌尿器科学系泌尿器科学分野助手 芦苅大作(80回生)
5面
- 学術奨励賞受賞記念講演要旨
- 腸間粘膜の新たな免疫調節機構-炎症性腸疾患から学ぶこと- 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科消化管先端治療学講座(消化器内科)准教授 永石宇司(66回生)
- 小児悪性固形腫瘍と外科治療-癌幹細胞の視点を交えて- 日本大学医学部外科学系小児外科学分野准教授 上原秀一郎(70回生)
- 日大医学同窓新聞投稿規程
- 醫の肖像〜日本大学医学部コレクション〜発売開始!!
6面
- 論壇 私立大学が売買される時代
- 平成28年度一般会計収支決算書
- 知っていますか?医学部史料室(185) 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
7面
- 平成28年度学生支援特別会計収支決算書
- 平成28年度名簿特別会計収支決算書
- 今、学生は…(48) 蔵持陽子(医学部3年生)
- 翠心祭を終えて 翠心祭実行委員長 木下真緒(3年生)
- 若樹祭を終えて 若樹祭実行委員長 宇野央乃(2年生)
8面
- 同窓会だより
- 広島県支部総会開催
- 北多摩支部同窓会
- 心に残っている患者さん おばあちゃんの脳は910グラム 青木紀生(37回生)
- ご意見募集!!
- 募集 Q&Aの質問