同窓新聞
第694号(2019年6月号)
2019.08.01
螢光板
今年のゴールデンウィークは最長10日間。平成から令和へ移る節目でもあり、例年とは一味違うと感じた方も多かったのではないか。文書等の日付もこの際2019年だけにしちゃおうかと思いながら、目新しさや興味も手伝って「令和元年」と併記してみる。しかし「れいわ」とキーを打っても直ぐ「令和」と変換されないし、こそばゆい。また、昭和生まれにとって大正の更にその前の明治は遠い昔だったが、令和生まれにとって昭和も同じ様になるのだろうと思うと、ジジババへの階段をまた一段上がり、将来が徐々に先細ってゆくようで少々面白くない感じも否めない。そんな中、平成が終わる数日前、すぐ上の先輩が急逝した。進んだ道は異なり接点もほとんど無くなっていたが全くご縁が無い訳でもなく、一人お通夜に行った。お清めの席で患者さんの親子や地元の先生方と同じテーブルになり、初対面ゆえ最初は居づらかったが、彼らが語る先輩は善き開業医であり、亡くなる直前まで診察されていた様子など、一生かけても私など足元にも及ばぬプロの医者だった。その人徳や知識・技術が一挙に失われたことを惜しまぬ訳はない。また、折角のゴールデンウィークと令和元年を逃した先輩も要領が悪い。しかし話を聴きながら、先輩には先輩の春夏秋冬があり人生を生き切ったのだと了解した。帰り道、私の目には気風が良くて少々怖くもあった先輩に、お前も出来るものならやってごらん、と後ろからパシリと喝を入れられた気がした。朝が来れば、新緑がまぶしい。さて、ひねくれずにまた歩みを続けようか。
目次
1面
- 第33回関連病院・同窓会 学術集談会開催報告 公立阿伎留医療センター院長 荒川泰行(40回生)
- 我が学生時代 佐藤政人(39回生)
- 令和元年 春の叙勲者
- 足立区支部長 賀川幸英氏(53回生)就任
- 蛍光板
2面
- 顔 中嶋秀人教授 内科学系神経内科学分野(内科学系神経内科学分野医局長 原 誠)
- 加部吉男先生著書「世界動物難病図鑑補遺」 野村洋二(42回生)
- 論壇 AI時代の医学教育
3面
- 心に残っている患者さん 川村 敏(医療法人社団川村内科クリニック・39回生)
- 雑感 病理標本(FFPE)の立ち位置 病態病理学系 腫瘍病理学分野教授 増田しのぶ
- 昭和初期の「駿河台病院絵葉書」について 医学部100周年記念誌編纂作業部会 西成田 進(46回生)
- 学芸 幹細胞移植の光と影 日本大学医学部 生体機能医学系生理学分野 三木敏生(65回生)
4面
- 6月定例理事会
- 「同窓会長室から」(52)梶原 優(45回生)
5面
-
クラス名考「私達61回生」守谷 俊(61回生)
-
落語に学ぶ雑学(42)佐藤公望(48回生)
6面
- 知っていますか? 医学部史料室(201)新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
- 若い人たちにお薦めする3冊の本 山形県支部長 後藤利昭(42回生)
- Around the World (2019年5月)~この時、世界は~
7面
- 今、学生は…(64)軟式野球部主将 大久保嵐人(4年生)
- 同窓会だより
- 平成三十年度足立支部総会
- 「第2回新潟県人会が開催されました」
8面
- 第2回北海道人会開催
- 渋谷区支部会開催