同窓新聞
第708号(2020年11月号)
2020.12.28
螢光板
医局の先輩から「外来で診療する医師はしっかりネクタイ着用のこと」と教えられてきた。最近は後輩から、「どうして白衣を着ないのですか」と問われ、「外来診療では体液付着などの感染リスクは少なく、白衣は必ずしも必要なアイテムではないが、患者さんとその家族に対する身だしなみは大切であり、ネクタイを着用している」と回答し、「あとは私の尊敬する先生がこのスタイルで外来診療をしていたことも影響しているかな」と付け加えた。
2020年2月までは、実際に外来でこのスタイルを貫いてきたが、3月からはコロナ禍で私自身もスクラブでの外来診療に一変した。日本医学教育学会で医師の理想的な診療ウエアについて、病院内科外来を受診した患者さんを対象としたアンケートを眼にしたことがあり、医師の外来ウエアとしてネクタイに白衣、ケーシー、スクラブなどのいずれかが好ましいかとの内容であった。このアンケートでは、スクラブが患者さんにとって好印象であり、私としては意外?な結果であった。
スクラブは少しラフすぎるのではというのが私の見解であるが、サービスを受ける側のニーズを十分考慮することが医療業界でも重要であり、スクラブの軽快さや一生懸命仕事をしている印象が、患者さんに好感触の理由のようである。医師のプロフェッショナリズムが非常に影響するところであるが、医師の診療ウエアについて皆様のお考えはいかなるものであろうか。ネクタイに白衣、ケーシー、スクラブの選択以前に、どのような恰好でも悪臭漂う不潔なウエアの着用だけは勘弁いただきたい。
目次
1面
-
令和2年度 評議員会・臨時総会開催 総務担当理事 吉澤明孝(58回生)
-
我が学生時代 その2 野垣譲二(52回生)
-
新年交歓会中止のお知らせ
-
螢光板
2面
-
医学部長就任挨拶 医学部長 後藤田卓志
-
顔 中静裕之先生(67回生)教授就任 視覚科学系眼科学分野 准教授・医局長 田中公二(79回生)
-
論壇「教育格差とコロナ禍」
-
学友会雑誌から(18)學友会館の建設―学友会雑誌第20号 建築委員会経過報告号から―
医学部創設100周年記念誌編纂作業部会 西成田 進(46回生)
3面
-
知っていますか?医学部史料室(214)新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
-
心に残っている患者さん 一般社団法人東京麻酔グループ代表理事 吉野秋男(52回生)
-
学芸 コロナ時代の外来発熱診療
埼玉医科大学教授 同総合医療センター院長補佐、同総合診療内科部長、横浜市立大学客員教授 岡 秀昭(73回生)
4面
-
優柔不断 同窓会参与 小坂 博(30回生)
- Around the World(2020年11月)~この時、世界は~
-
心に残っている患者さん<前編> 苑田第3病院 東京脊椎脊髄病センター 松﨑浩巳(41回生)
-
ピアニスト、山口慶子氏がNPO法人「君とカタルシス」を設立 中川滋木(37回生)
5面
-
令和元年度 決算書
6面
-
令和元年度 同窓会60周年記念 医学奨励基金研究助成金受領者成果報告
高校生におけるスマートフォン依存に対する包括的保健教育の効果 日本大学医学部社会医学系公衆衛生学分野 大塚雄一郎(80回生)
オミクス解析を用いた糖尿病性腎症の進展に関与する蛋白の同定とその役割についての検討 ハーバード大学医学校 小林洋輝(84回生) -
落語に学ぶ雑学(52)食物編 題目 青菜/食材 青菜(春の七草) 佐藤公望(48回生)
7面
-
11月定例理事会
-
今、学生は…(76) 六年クラス委員 蔵持陽子(6年生)
-
若い人たちに お薦めする3冊の本 中野区(東京都)支部長 宮嶋 剛(63回生)
-
同窓会だより 硬式庭球部60周年 記念会のご報告