同窓新聞
第723号(2022年5月号)
2022.06.30
プリズマ
コロナ禍で巣籠する事が多かったこの数年間、腹部だけは順調に成長した。還暦を過ぎて体調管理の重要性を強く意識するようになり、一念発起して体を動かす事を決意した。学生時代や医局在籍中や地方出張中も野球に親しんでいたが、数年前、ソフトボール大会で腓腹筋断裂の大怪我を負ってしまって以来、とんと体を動かす事にはご無沙汰している。家内も巣籠で同様に腹部の成長がみられた為、夫婦で自宅近くのスポーツクラブへ通う事にした。暫く通っていると、ここでもコミュニティが出来て様々な環境にいる人と知り合いになった。プール仲間に初老の女性がいた。彼女は一人暮らしで定期的に通っていた。私は決まった時間に同じジャージ姿で通っていた為家で虐げられている可哀そうなサラリーマンと思い込んでいたようだ。多少認知が入っていたかもしれない。彼女の夢を壊したくなかったので、私はサラリーマンを演じる事にした。暫くして、彼女はパッタリ来なくなった。気になったが、名前すら知らない。時間は過ぎ、風の便りで鬼籍に入った事を知った。医者は役者で無ければならない。と恩師に言われた事を思いだした。彼女にとって私は良い役者だったのだろうか?医者として接する方が良かったのではないだろうか?自問自答しながら今日もサラリーマンはスポーツクラブで泳いでいる。
目次
1面
- 次長就任挨拶 公衆衛生学分野 主任教授 兼板佳孝(65回生)
- 学務担当就任挨拶 内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野 教授 阿部雅紀(70回生)
2面
- 学生担当再任挨拶 病態病理学系人体病理学分野 教授 羽尾裕之(63回生)
- 研究担当再任挨拶 小児科学系 小児科学分野 主任教授 森岡一朗(70回生)
- 卒後教育担当挨拶 内科学系循環器内科学分野 教授 奥村恭男(71回生)
- 企画・広報担当挨拶 内科学系呼吸器内科学分野 教授 權 寧博(65回生)
- 板橋病院長再任挨拶~嬉しいご報告~日本大学医学部附属板橋病院 病院長 高橋 悟
3面
- 心に残っている患者さん 野口幸啓(野口クリニック院長・53回生)
- パラダイムシフト 医の倫理観と治療アプリ 久保信彦(56回生)
- 日本大学医学部の岡谷疎開について―その2―(29) 日本大学医学部創設100周年記念誌 編纂作業部会 部会長 西成田 進(46回生)
4面
- 私と在宅医療 白井 寛(56回生)
- デフォルト・モード・ネットワーク 宮嶋 剛(63回生)
- 私立大学のガバナンス(前編) 中川滋木(37回生)
- 今、学生は…(91) サッカー部主将 津端飛良(医学部5年生)
5面
- 5月定例理事会
- 同窓会長室から
6面
- 消えた後発医薬品 会員交流委員会 担当理事 安藤高夫(57回生)
- 動向(令和4年3、4月)
7面
- 就任のご挨拶 内科学系 消化器肝臓内科学分野 主任教授 木暮宏史
- 就任のご挨拶 リハビリテーション医学分野 主任教授 新見昌央
- 医学部事務局長就任挨拶 柳島 力
- ゴール11 住み続けられるまちづくりを 天木 聡(52回生)
8面
- 33回卒業生の集まり 卒後60周年記念会