同窓新聞
第733号(2023年5月号)
2023.06.30
プリズマ
新年度が始まりました。新たに医師として初期研修に臨む先生、あるいは進級して病院実習が本格的になる学生の皆さん、オンラインではないリアルの臨床の世界に期待を膨らませている事と思います。20年以上前、新医師臨床研修制度が始まった頃の話です。某国立大の某診療科(比較的楽で定時に帰りやすいと思われていた)に初期研修が終わった先生方が、10名近く入局希望で押し寄せました。その科の教授は、我々の科の時代が始まったのだと意気軒昂でした。しかし当時の准教授が小生に言ってきたのでした。各科を研修で回ってすぐうちの科を専攻希望するような人は信用できませんよ、と。案の定、その半年後には入局者のうち2名を残して退局してしまうという事態になりました。理由は、思ったより仕事が忙しい、学会発表などが大変といったものでした。彼らは決して専攻する科で学問を目指したのではなく、単に楽で収入があると期待していたようでした。自分も長く臨床に携わっていますが、他科の先生方にお世話になるにつれて、果たして自分は地域医療、臨床の現場で役立っていたのだろうか、もし違う科を選んでいたら等、自問することがあります。これからの若い先生方には、目先のことでなく20年30年と日々研鑽を続けられるような選択枝を検討してみることを是非お勧めします。
目次
1面
- 春の評議員会・定時総会開催 総務担当理事 倉石和明(64回生)
- プリズマ
2面
- 日本大学病院長就任のご挨拶 松本直也(62回生)
- 小児外科学分野教授就任挨拶 日本大学医学部外科学系 小児外科学分野 主任教授 上原秀一郎(70回生)
- 北川照男教授同門会(駿河台日大病院小児科OB・OGの会)
- パラダイムシフト 天木 聡
3面
- 戦後の日本大学医学部 医学部関連病院(2)―「三三會」についてー(39) 日本大学医学部創設100周年記念事業準備委員会 西成田 進(46回生)
- 動向(令和5年3、4月)
- 今、学生は…(100) 翠心会会長 吉川太一朗(医学部4年生)
4面
- 心に残っている患者さん―戦中派の死生観― 石川内科医院 院長 石川 斉(55回生)
- 想いつくままに〈父への想いと私の経験〉 医療法人 宏仁会 本庄記念病院 理事長 本庄 宏 栃木県支部長(45回生)
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わが母校 我が学生時代 二つの学生生活と徳川家 前田クリニック 前田吉昭(54回生)
5面
- 5月定例理事会
- 逝去会員
- 日本大学医学部同窓会 令和5年度行事予定
6面
- 中央写真室の個人利用をご存知ですか?~学会発表用ポスター・証明写真などご利用いただけます~
7面
- 金田石城先生との出会い 茨城県支部長 川島房宣(48回生)
- 医局紹介 呼吸器内科 大木隆史
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第53回仁成会卒業 40周年記念誌刊行
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落語に学ぶ雑学(65)身体編 題目 一眼国 部位 眼 佐藤公望(48回生)