同窓新聞
第756号(2025年10月号)
2025.11.28
螢光板
信ぜよ、でもだまされるな。根拠のない情報が氾濫する現代では、何が真実なのか、フィクションか、フェイクかを見抜くのは難しい。必要なのは情報リテラシーであり、信頼できる情報を選び取り、活用する能力である。アメリカでは、この教育を小学校から実施しているが、日本ではまだ不十分なようだ。以前アメリカに住んだ時、懸賞に当たったという手紙を何回も受け取った。最近は日本でも、電話料金が未納のため、連絡しないと電話回線を切断しますとか、クレジットカードが悪用されています等と、偽警官から電話が来るという。社会心理学者の安野智子さんによると、人間には認知バイアスがあり、同じ情報に繰り返し接触すると、それが真実であるかのように見えてきてしまう/自分の考えに沿った情報を探し、それを信じてしまいやすい/わかりやすい情報を信じがちである/自分や仲間に有利な解釈をしてしまう傾向があるという。先日ユーチューブでドジャース大谷選手の活躍をフォローしていたら、連敗が続いて監督の評判が悪くなり、近く解雇されるとあった。もっともだと思い喜んでいたら、真実ではないようだ。自分だけはだまされないと自負していたが、後味の悪い体験だった。
目次
1面
- 10月定例理事会
- 我が学生時代 赤堤クリニック理事 長田弘美(59回生)
- 蛍光板
2面
- 新キャンパスへの道~懐かしき板橋の学び舎、本館の記憶~学びの記憶を未来に 医学部長 木下浩作(60回 救急集中治療医学分野)
- (男女)共学黎明期の医学部女子学生達 元 警視庁警務部理事官 元 医療法人青十字会 日比谷国際クリニック理事長 北村蓉子(33回生)
3面
- 追悼 原中勝征先生を偲んで 元県医師会理事 池田八郎(41回生)
- 「続」知っていますか?医学部史料室(3) 新聞担当理事 宮川美知子(59回生)
- 心に残っている患者さん 地域医療振興協会 練馬光が丘病院 小児科部長 前 自治医科大学さいたま医療センター周産期科教授 細野茂春(58回生)
4面
- 学芸 20年ぶり、本邦における尿トラブル(下部尿路症状)の疫学調査 泌尿器科学系主任教授高橋 悟
- 心に残っている患者さん 板橋北クリニック 野中倫明(58回生)
- 君は今、何を想う〜90歳の呟き〜第2回 この道 功労会員 大西雄太郎(35回生)
5面
- 心に残っている患者さん 国立病院機構災害医療センター 副院長消化器外科 専門 肝胆膵領域 伊藤 豊(59回生)
- 若い人たちにお薦めする3冊の本 外科学系小児外科学分野 主任教授 上原秀一郎(70回生)
- 今、学生は…(122) n―CME部主将 高橋千夏(医学部4年生)
- 雑感 同窓会紙に寄稿するにあたって 渡邉静彦(54回生)
6面
- 傘寿をむかえて・野球と歌舞伎 泉 洋一(46回生)
- 落語に学ぶ雑学(78)身体編 題目 短命 物質 フェロモン 佐藤公望(48回生)
7面
- 第26回 文京区支部総会 近藤和喜夫(48回生)
- 硬式庭球部 65周年のご報告 櫻球会 副会長 伊藤大介(61回生)
- さくら、咲かなむ 内科学系・呼吸器内科学分野 教授 權 寧博
- 第4回 もう一つのシンボルツリー、病院ロータリーの〝けやき〟(65回生)
8面
- 昭和42年卒58周年を迎えた仁蕾会(40回生)クラス会の歩み 代表評議員 荒川泰行(40回生)
- 日本大学病院の新たなる取り組み 日本大学病院 病院長 松本直也(62回生)

